鎌倉・古寺探訪

※サムネイルをクリックすると大きな画像が閲覧できます。

鎌倉を歩く

息子嫁の父親と鎌倉の古寺を巡った。
かねてからの約束が、ようやく実現したのだ。
お天道様も、この変な二人連れに気後れしたのか、快晴・無風の絶好の日和となった。
9時半に鎌倉駅前で落ち合い、京急バスで杉本観音に向かった。

杉本寺

坂東三十三観音・一番札所に一番乗りで到着した。
山門の下にある拝観料の窓口もまだ開いていない。
拝観料は本堂で納めてくださいと掲示されていた。
手を洗い、口をすすぎ本堂に入る。
お線香を立て、本堂に上がらせてもらい「般若心経」をあげる。
このような読経は初めての経験である。
朝一番の拝観者が誰も居ない、独り占めの堂内にお経を唱える声が響き、気持ちがよかった。
息子嫁の父親は、四国八十八ヶ所の中先達をしているので、作法はバッチリである。
首にかける袈裟と御集印帳を準備してくれていた。
御集印帳の3枚目から御朱印をお願いすることにした。
1〜2枚目は、たとえば大本山の御朱印を受けるなどのために空けておくといい、というアドバイスであった。
杉本観音で生まれて初めて御朱印をいただいた。
墨の香りがする、流れるように、やわらかく、それでいて大胆さを感じる御朱印であった。
真っ白な和紙が、朱印と墨筆で、バランスのいい一枚の絵に変身した。
感動を覚えるといっても言い過ぎではない。



杉本観音を後にして、徒歩で、浄明寺、明王院、報国寺を参拝することにした。

浄明寺



明王院

明王院の住職との会話の中で、四国八十八ヶ所巡りの観光化に対する苦言があった。
明王院のかやぶきのお堂の様子とか、檀家のボランティアによる境内の手入れを見ると、自然を残しており、気持ちが安らぐ雰囲気である。
住職の言葉には重みがあった。



報国寺

来た路を引き返し、報国寺に向かう。

今日の鎌倉・古寺探訪は「のんびり」がモットーなので、時間とかその他の雑念に追われることもない。
いつか行ってみたい「四国八十八ヶ所巡り」も、このスタイルでやりたいものだ。

報国寺では、裏の竹林を見ながら、抹茶をいただく。
和三盆の甘さと抹茶が絶妙の組み合わせだ。
茶屋の人の話では、和三盆は四国から取り寄せているとのことだった。
息子嫁の父親が、お土産にと和三盆を買ってくれた。
帰宅して、その製造元を見ると、何と、私の郷里であった。奇遇である。



報国寺前からバスで鶴岡八幡宮まで戻る。
段かずら沿いの蕎麦屋「峰本」でランチメニューのてんぷら膳を食べる。
小町通りをぶらぶら歩き、次は江ノ電で極楽寺に向かうことにする。

極楽寺



成就寺



長谷寺

長谷寺では、歳の市が開かれており、参拝者が多い。
その中で、般若心経を唱えた。
息子嫁の父親は場数を踏んでいるので堂々としているが、私は少しどきどきした。
御朱印を受けた時にいただいたカレンダーも置き忘れてきてしまった。



大仏殿



長谷寺から江ノ電で鎌倉に戻る。
ちょっと喉を潤そうということになり、駅前の観光協会で、飲み屋の情報を仕入れる。
焼き鳥やを紹介される。
カウンター7席のこじんまりとしたお店であった。二人で燗酒3本と焼き鳥11本。
17時半に息子嫁の父親と再会を約して鎌倉駅前で別れる。
息子嫁の父親から、讃岐にいったお土産ということで、酉年の私の守り本尊であるお不動さん(不動明王)の木彫り像をいただいた。感謝。
バスの時間待ちが30分ほどあったので、小町通りの豆やさんで家内へのお土産を買う。
ほろ酔い気分で18時のバスに乗車し、自宅到着は18時45分。
天気もよく、のんびりとした一日であった。

合掌


一覧ページへ